2009年の風力新規設置容量は10GWで記録を更新 – NEDO
2009年の風力新規設置容量は10GWで記録を更新[PDF]
DOE のローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)の分析結果は、米国内の送電網に追加された新規発電設置容量では、天然ガスに次いで風力発電が5年連続で2位であることを示した。しかし、電力の卸売価格の急激な下落(天然ガス価格の下落が一因)により、2009年の風力発電産業の最終利益には抑制がかかり、近い将来の困難を示唆している。
今月のNEDO海外レポート1066号は自分の興味・関心に近い話題が多いので読み応えがあります。
特にこのアメリカの風力発電に関するレポート。
- 2009 年の事業者規模の風力発電新規設置容量は、2008 年比で20%の成長
- 経済再生・再投資法による支援
- 2008年に完了するはずだったプロジェクトの繰越
- 風力発電は新規に設置された全米の発電設備容量の39%(前年の44%から下落)
- グリッド接続される新エネルギーとして、天然ガスに次ぐ2番目の位置
- 2009年、米国は風力発電総設備容量では世界でトップであるが、新規設置容量では中国に追い抜かれている
- 米国の世界市場シェアはおよそ26%であったが、中国は36%を記録
- 将来の風力発電市場は不確実性を含んでいる
- 電力の卸売価格の急激な下落(天然ガス価格の下落が一因)
- 風力発電プロジェクトの設置コストの上昇(いずれ低下する可能性はあり)
要点はこんな感じでしょうか。
見出しだけ見ると良い印象を持ってしまいますが、今後継続的に風力発電市場が伸びるかというとそうではないようです。
他のエネルギー源などの外部要因の影響に耐えながら、政策面で政府がリーダーシップを取り続けられるかどうかが課題なのでしょうか。
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